箕面・西国街道沿いに建つ家









敷地面積347㎡ 大阪府箕面市 木造2階建て
― メーカー風の佇まいを、素材と職人の手仕事で再構成 ―
歴史ある西国街道沿いに広がる住宅地。その落ち着いた景観に調和しながらも、**「住宅メーカーのような外観」**を目指しつつ、コストはおよそ1/3に抑えるという明快なコンセプトのもとで設計された住まいです。
外壁にはモルタルとサイディングを組み合わせ、あえて既製住宅のような印象を演出しながらも、軒天には鳥取・智頭町産の杉材(国産材)を用いることで、素材の存在感と自然な趣を加えました。構造材にも同じく智頭産の杉無垢材を使用し、見えない部分にも国産材をしっかりと取り入れています。
無垢材は、反りやすいなどの癖を持つ素材ですが、熟練した大工の手によりひとつずつ調整しながら、丁寧に組み上げられています。耐久性より加工性が優先されがちな集成材とは異なりますが耐久性を重視しました。
内装では無垢突板のフローリングを採用し、木の質感を日常の足元に。キッチンには高級グレードのメーカー製システムキッチンを導入し、日々の使い勝手と美しさを両立させています。
構造から仕上げまで、すべての素材選びに施主の明確なこだわりが込められた住まい。見た目はシンプルでありながら、その内側には職人の技術と自然素材の豊かさがしっかりと息づいています。
